こんにちは、キキです!
ちょっとした気配りに長けた方をゲストに、バレンタインギフトを選ぶポイントを探っていく第二回目は、ヘアアーティストの松浦美穂さん。
松浦さんは、ヘアサロン「Twiggy」のオーナーであり、モデルや女優をはじめ、スタイリスト、デザイナー、医師などさまざまな職業の方から絶大なる信頼されるヘアアーティストです。
ヘアケア商品のプロデュースや、著書「どこから見ても美シルエット! 人気No.1ヘアスタイリスト 松浦美穂の3Dヘア」の出版など、ご活躍は多岐に渡ります。
直接、お客様(人)の頭部に触れてヘアスタイルを変えるという仕事は、非常に繊細な心配りが必要とされる職業なのではないかと思い、ぜひインタビューを!とお願いし、実現しました。 どんなお話が聞けるでしょうか。楽しみです。
キキ こんにちは。松浦さんの “「髪を切る」のではなくて、「ヘアスタイルを作る」それは、お客様のライフスタイルの一部を担うこと。” という言葉に、ハッとして。少し詳しく教えていただけますか。
松浦さん ヘアスタイルというとヘアカタログに載っているものを連想するかと思いますが、カタログに載っているヘアスタイルは目安でしかないと思っています。
髪の毛はその人の身体の一部です。
みなさん顔も身体も頭の形も髪質も違いますし、何より “気分” が違いますから、そのカタログどおりにはならないんです。
「こんな髪型にしたい」とカタログを持っていらっしゃると、「どうしてその髪型にしたい?」「まずは気分から教えて?」と聞きます。
映画のワンシーンに例えてもらえたりするといいですね。
「あの映画の女優さんが怒ったときの横向きのあのスタイル」とか、「あの映画のお風呂上がりのシーンのヘアスタイル」とか、、、
そこには動きが見えるので、細かく感情移入をして知ることが出来、そういった話を聞いた上で、持ってきて下さったカタログのどこを主軸にして、ヘアスタイルを作っていくかを考えます。
キキ 確かに髪を切りたいときって、気分を変えたいときが多いです。
松浦さん そうですね。そのときの相手の気分というか、感性を大事にしたいと思っています。
お客様がどんな感性をもって、どんなふうに生きていきたいのか。
そういったその人のライフスタイルをヘアスタイルに映し出していきたいと思うんです。
キキ なるほど。お客様の感性はどのように感じていきますか。
松浦さん お客様とのトークセッションを大事にしていて、どんどん聞いていきますね。
ずっと話を聞き終えるまで聞き手に回る事もあれば、「どう思う?」と聞かれ「こう思う」と答えたら「えっ?違うの」と否定され、「じゃ、どうしたい?」などと、まるで口論のように熱くなってしまうことも・・・
それがいい!と思って、ずっとこのスタイルです。
キキ 熱いですね。(笑)
お話していく中で、お客様が望んでいるヘアスタイルをイメージしていくんですね。
松浦さん そうです。ただ、表面的なことではなくて、言葉の裏側を想像するんです。
「どうしてそう言ったのかな?」「どうしてこんな気分になったのかしら?」と、相手のことを気に留めます。お客様のオーダーどおりのスタイルを作るのはつまらないですよね。その人のそのときの気分に合った、そしてより輝けるような提案をしたいと思っています。
ちょっと極端な言い方をしてしまうと、お客様の気を悪くしてもいい、ちょっとくらい気持ちを害してもいい。それ以上にHappyになっていただけるような提案をしたいんです。
キキ オーダー+アルファの提案があるから、きっとみなさん「松浦さんにカットをしてほしい!」と思うんでしょうね。
「人生のターニングポイントにはやっぱり松浦さん!」と特別なときほど、切ってほしいという人が多いと聞きました。
松浦さん そう言っていただくことはありがたいですね。髪には「気」が宿っていると思っているんです。気合が入っていないときは、髪の立ち上がりが悪かったりしますよね。
キキ 確かに。逆にヘアスタイルが決まらないと気分もちょっと落ちてしまったりします。
松浦さん ターニングポイントにある人の場合、切っているときの、ハサミの音、手ごたえが違うんです。
髪が切られたい!と言っているような。ひとつドアを開けた感じというか。捨てたかったんだな、と。そして、切った後の表情はみなさん、とても晴れやかで。
キキ 手やハサミを通して、髪からのメッセージも受け取っていらっしゃるんですね。
本当にお客様とまっすぐに向き合っていらっしゃるんだろうと思います。
それがまさに、松浦さんがたくさんの人に支持される理由なんでしょうね。
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キキ さて、来週はいよいよバレンタイン。
人生のターニングポイントまで演出くださる松浦さんからプレゼントするときのアドバイスをいただけますか。
松浦さん ヘアカットが私からのプレゼントだと思って、いつも心を込めてカットしていますが…プライベートでプレゼントを渡すときは、やっぱり驚かせたいかな。
「ありがとう」じゃなくて「わぁ!うれしいっ!」と言わせたい。
例えば、よく「Non!」と言う私のフランス人の友人に、以前「Non!」と言っていたものをプレゼントしたことがあります。友人はびっくりして、でも、とっても喜んでいました。なぜ、Nonと言ったのかが気になって、それを考えていたんです。
キキ 素敵ですね!相手のことを本当に想うことでしか、そんなプレゼントはできないですね。
そんな松浦さん流のサプライズを演出できるようなアイテムがスターバックスにもありそうでしょうか。
松浦さん バレンタインだからチョコレートに合う味わいのコーヒーを贈るのも素敵ね。
キキ コーヒーは香りも味わいもたくさんの種類があるので、相手やあげる時期に合わせてプレゼントできると思います。
松浦さん でも、このカードかな。「ビバレッジカード」って言うの?
「これから旦那さんとデートなの。早速、書いてもいいかしら」と言って、うれしそうに書きはじめる松浦さん。
スターバックスでは意外にもソイミルクにカスタマイズした“ココア”を愛飲しているというスィートな一面も。
ヘアアーティストとして、なによりも相手を感じ、理解することを大事にしている松浦さんから、何度も「気」や「気分」という言葉を伺いました。
「言葉」はあくまでも表層的な情報として受け取り、言葉の裏にある「気分」や「感情」まで感じ取ろうとする観察眼。
それらは、一流のクリエイターならではの型破りな言動にも見えて圧倒されることもありましたが、その根底にはやさしさと思いやりが溢れていて、素敵な方だな、とすっかり魅せられてしまいました。
まずは普段からお世話になっている大切な人のことを「気に留める」ことからはじめたいと思いました。
松浦さんのようにはすぐにできないかもしれませんが、きっとそこから相手に本当に喜んでくれるギフトのヒントを見つけられるかもしれません。
松浦美穂さんサロン「Twiggy」
松浦美穂さん著書
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