ファッションディレクターのbreakfast - チダ コウイチ さん

こんにちは、Siren's Mail 編集長のアキラです。

今日は、ちょっと変わった趣向で、アパレル界の有名人、チダ コウイチさんと朝食をご一緒させて頂きました。

チダさんは、DGRACE、MARY QUANT、OZOCなどの有名アパレルブランドのブランドディレクターを歴任したすごい方。スターバックスの大ファンで、この秋には新ブランド「breakfast」を立ち上げ、サイトでもスターバックスの朝食メニューをご紹介くださいました。

待ち合わせの場所はフォーシーズ溜池山王ビル店

到着すると、チダさんはすでに2階席で朝食中。

スコーン と アイスコーヒー、これがチダさんの定番なんだそうです。両方とも創業当初からあるメニューですし、スコーンは温めて食べるというから、なかなかのスターバックス通です。


アキラ:今度、新しいブランドを立ち上げたそうですね。

チダ:そうなんですよ。「breakfast」というブランドで、30代の女性をターゲットにしたナチュラル系のファッションを提案しています。

アキラ:「breakfast」って、なんだかとっても清清しい、いい響きですね。

チダ:新しい1日のはじまり。“予感”めいたものを感じさせてくれますよね。

アキラ:何万もある言葉の中から、なぜ“breakfast”という言葉を選ばれたんでしょう。

チダ:いろいろな思いがあるんですが・・・

ひとつは、30代の女性が気軽に着られるナチュラル系の服があまりないなぁと思って。若い子向けのものは多いんですけどね。ファッションにこだわりを持つ30代の女性が、その日のはじまりに一杯のコーヒーを飲むように、リラックスした日常を気持ちよくしてくれるような服を作りたいと思ったんです。

nuan+ : creator's eye - breakfast at STARBUCKS

nuan+ : creator's eye - breakfast at STARBUCKS

アキラ:ファッションって言うと、都会的だったり、斬新だったり、「非日常」から気持ちを開放してくれるようなものの印象があったんですが、まるきり逆の発想なんですね。

チダ:アパレルの世界は、華やかで、みんな斬新なものが好きだったりしますけど、モデルさんとかにもリラックスした日常はあるわけです。リラックスした時間に、ちょっとした潤いを与えられるといいなと思っています。

アキラ:なるほど。

チダ:それと、ある時、原点に戻りたいって思ったんですよね。

アキラ:どういうことでしょう?

チダ:朝から忙しく働いていて、ふと気付くと忘れ物をしたような気分になることってないですか?

アキラ:あります。あります。

チダ:そう言えば、今朝はコーヒーを飲んでいないって気付くんです。

そして、スターバックス フリークのボクは、スターバックスに行く顔(ウィンク)

アキラ:いつもご贔屓いただいて、ありがとうございます。

チダ:コーヒーを飲むと、そこから、また気持ちを切り替えて仕切りなおすことができるんですよね。朝の一杯のコーヒーって、そういうもんじゃないかなって思うんです。言葉にしてしまうと陳腐かもしれませんが、いつも気持ちのよいはじまりがそこにはある。

アキラ:チダさん、まるでうちのパートナー(従業員)みたいなこといいますね顔(笑)

チダ:原点に戻りたいと思ったときに、自然に「breakfast」って言葉が浮かんできて、ビジネスの成功はもちろん大切ですが、売ることを考える前に、じっくりといいものを作りたい、思いのこもったブランドを作りたいって思ったんです。

アキラ:利益を追求していくと、流行りものばかりを追いかけて、みんな似たり寄ったりになっちゃうことってあるかもしれませんね。

チダ:流行ものもいいですけど、少し落ち着いて、自分を取り戻して、日常の中からいいものを作りたい・・・みたいな気分になったんですよね。

アキラ:ブランドとしてお店を構えていないことも、それに関係しているんですか?

チダ:お店を構えちゃうと、お店を維持するために“売れるもの”をつくらないといけなくなる。

アキラ:なるほど。

チダ:もちろん売れたほうがいいんですけどね(笑)

でも、今はブランドに思いを詰め込むことに集中して、大切に育てていったら、最後にはどんなことが起こるのか・・・そこが「breakfast」のチャレンジです。


新しいスタートのための朝の儀式。

一杯のコーヒーでみなさんの一日が気持ちよいものになるように、スターバックス コーヒーも頑張らないといけないと、改めて感じさせられました。

チダさん、ありがとうございました。


[Profile]

チダ コウイチ

1967年生まれ。

ファッションディレクター。ファッションプロデューサー。株式会社フレーバ代表。

DGRACE、MARY QUANT、OZOCなどのブランドディレクターを歴任。東京コレクションにて「eupepomboo」を発表後、自身の会社、株式会社フレーバを設立。

2003年、中目黒の川沿いに『アートと土の香りがする空間』をコンセプトにショップ「carlife」をオープン。現在代表を務める株式会社フレーバでは、野口アヤのディレクションによる「FiLLY O' LYNX」「COOKIE fortune」「Galatea Nereid」「Balcony and Bed」、デザイナー古橋彩による「fur fur」、モデル山川未央による「mio y」などを展開し、プロデュースする。その他、多数のブランドのディレクションやプロデュースなどに携わる。2009年秋より新ブランド“breakfast”を立ち上げる。

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