コーヒースペシャリスト 江嵜 讓二さん インタビュー

こんにちは。Siren’s mail編集部のかこです。


スターバックスといえばコーヒー。

スターバックス ラテ や キャラメルマキアートも、フラペチーノ®もスターバックスの最高のコーヒー豆なしには作れません。


今回は、スターバックスでコーヒーに関して頂点に立つ、コーヒースペシャリスト 江嵜 讓二 (えざき じょーじ) さん にインタビューしてきました。

じょーじさんは、メディアからの取材も多く、知らないパートナーがいないと言ってもいいくらいのプチ有名人。目隠しをしたままコーヒー豆の名前を当てたりもできる、コーヒーのソムリエのようなスキルを持った方です。

かこ: ブラインドでコーヒー豆の名前を当てるって、すごいですね。100発100中じゃないですか!


じょーじ: ハハハ!普段、スターバックスではブラインドテストはあまりしないんだけど、取材で急にやることになって、緊張しましたよー。当たってよかった(笑)


かこ: やっぱり味覚は生まれつき天性のものですか?


じょーじ: いやいや。もう大変でしたよ。スペシャリストになるっていっても、誰かが教えてくれるわけじゃないし、トレーニングプログラムもない。もうスペシャリストって何?って自問自答の日々でした。


かこ: 私、覚えてます。じょーじさんがスペシャリストになってすぐの頃、毎日朝早くから一人でテイスティングルームに籠もって、カップならべて黙々とテイスティングしてましたよね。ちょっとその背中が怖いぐらいの迫力で(笑)、刺激物は味覚が鈍るって言って、辛い物は全く食べなくなったし、たばこもやめて。


じょーじ: もう必死!前任のスペシャリストもいたんだけど、あんまり引継ぎする時間もなくて、とにかく自分を高める方法を探す毎日。


かこ: ところで、じょーじさんもはじめは普通のお店のパートナーだったんですよね。最初からコーヒーに興味があったんですか?


じょーじ: 3号店の八重洲地下街店のオープニングパートナーの募集でアルバイトとしてスタートしました。アルバイト情報誌に載ってたロゴマークがかっこいい!と思ったのがきっかけ。その時はスターバックスのことを全く知らなくて、見開きページの片方は時給のいいパチンコ屋さん、もう片方がスターバックスで、最初はパチンコ屋の時給のよさに惹かれたんだけど、ロゴマークのかっこよさがすごく気に入ってね。

働き始めたら、銀座とお茶の水と八重洲の3つしかお店がないし、とにかく忙しくて、お客様ときちんとコーヒーの話をするヒマもなかった。ところがある日、八重洲のお店にあるお客様がいらっしゃって…


かこ: !?


じょーじ: 30代前半の男性のお客様で、いつものように声かけたら、すごくコーヒー豆のことに詳しくて、いろんな質問を受けたんだ。でも、うまく答えられなくて…それがすっごく悔しかったんだよねぇ。なんかへし折られたっていうか。

それがコーヒー豆のことに興味を持ち始めたきっかけ。知識が増えるとお客様にも声かけやすくなって、お客様もまた来てくれるようになったり。で、パートナーの間でもコーヒーといえばじょーじ、みたいになって、なんか僕の周りもコーヒーに興味を持つパートナーが増えました。

おかげで僕のお店はコーヒー豆の売上も伸びてね、新しい教育プログラムの日本でのトライアル店舗に僕の店舗が選ばれたりもした。


かこ: へー。みんなと同じトレーニングを受けてても、興味を持つことって、とても大きな力になるんですね。それで2001年のスターバックスで世界初コーヒー豆のみ扱うホールビーンストア 小田急ハルク店のストアマネージャーに。

じょーじ: 実はそのとき昇進の話もあったんだけど、スターバックスで世界初のホールビーンストアにチャレンジしてみたい!と思って。

通常のお店と違って、黙っててもお客様が来てくれるわけじゃないから、お店の前を歩いている方に話かけて、興味を持ってもらって、お客様の声に耳を傾けながら話をして。社内で言うところもシンプリーサービスとか、接客スキルが一番試される店だったね。


かこ: その後じょーじさんはコーヒースペシャリストになり、黙々とテイスティングする日々が続き、パートナーの憧れの的になっていくわけですね。今はスペシャリストも2名体制。もう一人の森麻美さんも、ストアマネージャーからコーヒースペシャリストになったんですよね?


じょーじ: 彼女は2005年のコーヒーアンバサダーだったんだよ。


かこ: そうでしたね。コーヒーアンバサダーって、ブログの読者のみなさんには何と説明したらいいでしょう...


じょーじ: 社内で毎年コーヒーに関する知識や技術を競う大会があるのだけど、その優勝者がコーヒーアンバサダー。アルバイトパートナーも含む全国2万人のパートナーに参加権があるから、かなりの倍率になります。

テイスティングから始まって、テストを受けて、高得点のパートナーにはブラックエプロンが授与される。その後、エリア大会があって、各エリアの代表が集まる決勝大会「アンバサダーカップ」で最後の1人、コーヒーアンバサダーが決まる。

かこ: パートナーにとっては一大イベント。私も毎年楽しみにしています。


じょーじ: そうそう。でもね、コーヒーアンバサダーは一人だけど、そこを目指してたパートナーたちもその後、社員登用に受かったり、ストアマネージャーになったりするんだよね。やっぱり何であれ努力するってことは、自分を高める力になるんだろうね。

かこ: なるほどねー。それがスターバックスの力になっていくんでしょうね。

ブラックエプロンパートナーの腕のみせどころはコーヒーセミナーでしょうか。昨年は約2700開催、約15000人もの方が参加してくださいました。


じょーじ: 取り組みが始まって10年が経ち、ブラックエプロンパートナーも900人に。彼・彼女たちの努力もあって、最近では、同じコーヒーセミナーを何度も受けてくださるお客様もいて、ほんと感謝だよね。


かこ: ブラックエプロンは、ただの黒い布から切り出したものだけど、それを身にまとうと大きな勇気がわいてくる、なんて言葉をシアトルからの資料で見ました。


じょーじ: 確かに僕も、スペシャリストって刺繍されたブラックエプロンを着けてみんなの前に立つときは、やっぱり気持ちも引き締まる。そしてスペシャリストとしてまだまだこれから、とも思ったり。自分が体験してきたことを、もっとたくさんのパートナーに伝えたいし、お客様にももっとスターバックスのコーヒーのすばらしさを知ってもらいたい。


かこ: そこにこれからの目標がありそうですね。じょーじさん、ありがとうございました。


スターバックスは今年で15年目。一杯一杯のコーヒーに想いをこめてきました。そしてこれからも、より多くのお客様に最高のスターバックス体験をご提供していきたいと思います。

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