こんにちは、Siren's Mail編集長のアキラです。
みなさんは、ご自分が生まれた日のことをことをご存知でしょうか?
私は、予定日を一週間以上過ぎた深夜に、3000g超えた大きな赤ん坊として生まれたとか…生まれる前から、何事にも動じず、のんびりとマイペースだったそうです(爆)
じつは本日はスターバックスのお誕生日。
日本の1号店「銀座松屋通り店」がオープンした日です。
年齢は15歳。人間だったら中学3年生です。
さて、日本のスターバックスは、どんな風に生まれてきたのでしょうか?
当時のことをよく知る人物、1号店の初代店長、アンソニーさんに話を聞いてみましょう。果たして、アンソニーさんから見ると、スターバックスはどんな15歳に映るのか…?
アキラ: スターバックスが生まれた日のことを教えてください。
アンソニー: とにかく無茶苦茶暑い日でした。アメリカから来ていたCEOのハワード・シュルツさんが「こんなに暑かったら、誰もコーヒーなんか飲みにこないんじゃないか」って心配したくらい。
アキラ: でも、長蛇の列だったんですよね?
アンソニー: そうなんですよ。「さくらを集めたのか?」ってハワードが聞いたという話は有名ですよね(笑)。暑い中、たんくさんの人がオープンを待っていてくださって、本当にありがたい話ですよね。
アキラ: そして、たくさんの記録を塗り替えていった。
アンソニー: いや~失敗の連続でした(笑)
アキラ: そうなんですか?
アンソニー: 次の日に必要な氷がなくなっちゃったり、チームワークもすぐにはよくならないし、ずいぶんとお客様に助けていただきました。
アキラ: (笑)、そのへんのエピソードは、過去に出版された書籍にもいろいろと紹介されていますよね。他にもたくさんエピソードがありそうですね。
アンソニー: でも、半年ですぐにサポートセンター(本社)勤務になってしまったんですよ。
アキラ: ずいぶんと短かったんですね!
アンソニー: そうなんです。いまだに“初代店長”とか言われてしまうのが、その後の歴史を作ってくださったみなさんに申し訳なくて。
アキラ: どういう経緯だったんですか?
アンソニー: 最初の年に5店舗出店して、翌年は13店舗、翌々年は34店舗出店しています。当時は、新しいお店の戦力になる人材を育てて、サポートセンターによるバックアップ体制をしっかりと整えることが急務だったんです。
アキラ: 1号店の店長としてお客様とのつながりを深めて、ゆっくりと育ていく…そんな余裕は持たせてもらえなかったんですね。
アンソニー: ないです、ないです。いろんなことが目まぐるしく動いていきました。初めてのことだらけですからね。3~4年は、過去を振り返る余裕もなく、ひたすら走り続けてました(笑)
アキラ: スターバックス カードの立ち上げも、アンソニーさんが責任者だったんですよね?
アンソニー: そうです。あれも大変なプロジェクトでした。また走らないといけない(笑)
アキラ: 走ってたら突然、絶好調だったのが赤字転落した。
アンソニー: そうなんですよ。それまで規模を拡大することばかり考えてたのに、今度は突然、コスト削減とか、いろんなことを締め付ける仕事で走りました(笑)
アキラ: その頃は、たしかオフィサーになられてたんですよね?
アンソニー: 管理本部とサプライ(物流)の責任者を務めてました。
アキラ: 180度、違う仕事を任されたんですね(笑)。そしてまた業績回復。
アンソニー: 会社の体質もだいぶよくなって、なんとか成長路線に戻れました。
アキラ: 本当に目まぐるしいですね(笑)。それまでコスト削減とかやってたのに、その後に店舗営業の仕事に戻られてますよね。
アンソニー: 10年経って、規模も拡大して、赤字も経験して、最初とはぜんぜん違う状況になっているわけですよ。やはり原点はお店ですから、次のステージに進むためにも改めてそこに戻りたい、お店の声をしっかり聞いてみたいと思ったんです。
アキラ: でも、2年ぐらい経ったらスターバックスを辞めてしまいましたよね。なんでだったんですか?
アンソニー: 欲が出たんですかね(笑)。それまでいろいろなことを経験させてもらいましたが、自分を変えなければいけないかなと思ったんです。
アキラ: え??? どういうことなんでしょう?
アンソニー: スターバックスは米国で生まれたブランドですけど、この素晴らしいブランドが日本のお客様に受け入れられるように、これまでたくさんの人が関わって、様々な努力をしてきました。現在の状況はその結果だと思うんです。
その中でも、一番時間を費やしたのは、日本のお客様のためにどうするかと言うこと。ビジネスですからね、それに尽きるじゃないですか。
アキラ: そうですね。
アンソニー: 米国によいお手本があって、偉大な人達が大きなものを動かすのを間近で見させてもらった。それを私達なりに、日本のお客様のためになるように解釈し直して、新しいものに創り上げていくことを繰り返してきました。本当に凝縮された貴重な経験をさせてもらったし、いろんなことを勉強させてもらったと思います。
アキラ: パートナーのみんなが目の前にいるお客様に向き合えているのは、スターバックス ジャパンに受け継がれてきた良い文化ですよね。
アンソニー: でも、再度、現場に戻ってみて、今まで以上にパートナーに貢献できる人間になるには自分が変わらないといけないと思い始めたんです。もっと、自分から新しいものを創り上げていけるような人間にステージアップしないといけないんじゃないかって。そのためには、一度、今まで築いて来たものを全て捨てて、新しいチャレンジをしなきゃいけないんじゃないかって思ったんです。
アキラ: なんか、プレッシャーだなぁ(笑)。ひとつの節目を迎えて、新しいステージに歩み始めた。アンソニーさんのように、スターバックスも第二幕に進まないといけないですね。
アンソニー: 今日が15周年でしょ。もう始まってるんじゃないですか?
アキラ: アハハ。そうでしたね!
スターバックスは15歳。偉大な大人たちのサポートを受けて、自ら悩みながら、それでもすくすくと育ってきました。来年は高校生。社会人としての新しい自分を確立するために、さらなる成長をしていかなといけない年齢になったということでしょうか。思春期ですもんね、もしかしたらいろいろと悩むお年頃になるんですかねぇ(笑)?? でも、私たちもアンソニーさんのように、一歩前に踏み出さないといけませんね。
アンソニーさん、ありがとうございました。
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